自分で言うのもどうかと思いますがお嬢でした。贅沢をしていたという意味ではなく、一般家庭にしてはものすごく親が厳しかった。
今回は、そんな『過保護のカホコ』ばりの過保護を受けていた私が、同じく過保護な親元で暮らすあなたへ『さっさと1人暮らしをしろ』エールを込めて送ります。
さっさと過保護から逃げろ。
- 私の過保護ヒストリー
- 気付けば親が敷いたルート通りだった
- そんな私が、家を出た。
- 1.帰宅時間を気にして憂鬱にならなくなる
- 2.『ひとりで生きている』ことで自信がつく
- 3.親が自分の選択肢を狭めていたことに気付く
- 実家にいる限りあなたは親の支配下にある
私の過保護ヒストリー
小学生の頃の門限は16時半。
1週間のうち5日間は習い事。バレエとピアノと習字と英会話と塾で潰れ、ほとんど遊んだ記憶がありません。
家にあるゲームはゲームボーイカラーのみ、所持ソフトは1本で1日1時間の制約付き。
漫画も禁止で、友達から借りた物をこっそり読んでいたら夜にベランダに締め出されたこともあります。(しかも雨が降っていた)
自室が散らかっていれば容赦なく物をゴミ袋に詰められ、夜は20時半就寝がマストで、月明かりで目を凝らして本を読んでいました。
門限を過ぎるまで遊びを延長する友達が居たら付き合いをやめなさいと言われ、何か規則を破れば何時間でも正座をさせられ、お説教は続きました。
これは不幸自慢でも、誰かと過保護レベルを比較したい訳でもありません。
うちの家の方が酷かったよ!そんなの過保護じゃないよ!あなたのための優しさだよ!という意見もあるかもしれません。
ただ、鮮明に覚えているくらい私の中では軽くトラウマです。
親が私のためを思ってやってくれていたことがトラウマなのです。
(そして結果的に現在自由人になってしまっているという意味のなさ)
でも、当時はそれが当たり前でした。
親=私の世界のすべて
という図式が成り立ってしまっていたから。
気付けば親が敷いたルート通りだった
その後も過保護な生活は続きました。受験する大学も、○○大学以下は認めないと言われ、専門学校を諦めて進学を決めました。
そして、大学生になっても、やはり門限は設定されていました。
出掛ける時は、どこへ誰と何をしに行き、何時に帰るのかを必ず聞かれる。
バイト先も親に指定される。
何かが起きると鬼のように長いお説教メール。
お泊まりは基本的に禁止。
そんな親の目を掻い潜るように生活をしていました。
そんな私が、家を出た。
長い長い道のりでした。
物件を17つまわってやっと決まりました。
あたたかいごはんとあたたかいお風呂があり、お金もかからない実家は快適だったかもしれません。それでも私は出たかった。
そうして生まれてはじめて自由を手にした私は、1人暮らしの恩恵をたっぷり受けることになります。それは、大きく分けて3つありました。
1.帰宅時間を気にして憂鬱にならなくなる
社会人になってからは流石に門限はなくなりましたが、どんなに遅く帰っても大体親は起きており、それが何だか心の負担になっていました。0時を回ると電話&メールの嵐。
遅いから寝ていていいよ、と諭しても、罪悪感があるなら早く帰って来い、の一点張り。
いや、仕事だから!!!
社会でほとんど働いたことのない古き良き時代の母には伝わりませんでした。
挙げ句の果てに『仕事やめれば?』という結論に至りました。ノゥ...
『今日も母は起きているのだろうかと家の灯を確認すること』
『ごはんをいらない、とメールする度にチクチク言われる小言』
『仕事中でもブーブー鳴る帰宅時間確認の電話とメール』
本来は親の『心配』『優しさ』から来ているはずの行為が、
全部心労になっていました。
1人暮らしをはじめてから気付いたことです。
2.『ひとりで生きている』ことで自信がつく
「してもらっている」時は、自分に自信がありませんでした。
どんなに仕事をしていても、所詮は親の金で親の作った物を食べ、親の買った家に住む暮らし。
無力な自分が嫌になる。
別にやろうと思えば料理だって出来るし洗濯の仕方もわかる。でも、実際やってない。その事実に苛まれる。
親に反発するたび、誰の作った飯を食ってるんだ、そう言われているような気がする。
そこから、携帯代も光熱費も家賃も自分で払い、自分で自分を食わせることによって、だいぶ自信を取り戻してきました。
私は、私だけで生きていける。
1人暮らしをはじめることで、そんな自信と生きる力を手に入れられます。
3.親が自分の選択肢を狭めていたことに気付く
人生の岐路、それは今まで何度があったと思います。
就活のとき。
大事な決断をするとき。
追いかけていたものを諦めるとき。
新しい何かをはじめるとき。
それすらも、私は自分の力だけで決めたとは言い切れないです。
転職中、とある志望企業の総決算を親が見ていた時はちょっと引きました。
勝手に封筒を開けられたこともありました。
ほっといてくれ!!私の人生だ!!
そう思っても、実家にいる限り、親は口を出したくなってしまうもの。それに気付くのに随分と時間がかかりました。
私が何か動く。
親はそれが気になるので聞いてくる。
長年の癖で正直に答えてしまう。
別のルートへと諭される。
これの無限ループです。
タラレバなんて山ほどある。
それが、1人暮らしをしてからは、届く書類や荷物に怯えることもなく、積極的にやりたいことにチャレンジできるようになりました。実家にいるだけで、こんなにも選択肢は狭まってしまうのだと、ショックを受けました。
あなたの人生だから、と諭しつつも、その歪んだ表情を子供が一瞬でも捉えてしまえば、ひとつの選択肢が消えてしまう。
これが、親の影響力なのです。
実家にいる限りあなたは親の支配下にある
これ。
節約のために実家にいる方はかなり多いと思います。
ダラダラしていても出てくるあたたかいごはんとお風呂。お金がなくても住める快適な部屋。
でも、大事なのはお金じゃなかった。
自由です。
自分がやりたいように出来る自由。
衣食住を自分で賄えるのであれば、勝手にしなさいと親はきっと言ってくれる。
だったら、さっさと勝手にしたほうがいい。
過保護下にあるお嬢やお坊っちゃんたちは、日々の楽な暮らしに慣れて麻痺しているはずです。自由を知らないまま、選択肢を狭まれたまま、窮屈なことにも気付かずに実家に居座っているはずです。
だから、とりあえず出て欲しい。
家を出た瞬間、あなたはたくさんのことに気付けるはずだから。
おしまい